2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧

木を見て森を見なかった家電メーカ各社

このところの経済誌の特集や新聞の企画には「家電敗戦」「テレビなぜ負けた」などのタイトルが並び、かつて日本の経済と雇用を支えていたパナソニックやシャープなどの苦境を書き立てている。 少なくとも2年前までは、堺市のシャープの液晶パネル工場や、兵…

営業目標達成のためには手段を選ばなかった野村

野村ホールディングスは29日、渡部賢一グループ最高経営責任者(CEO)らが記者会見し、社外弁護士らで構成する調査委員会の報告を基に、一連の増資インサイダー取引に一部社員が関与したことを認めた。報告書では営業部署に行き過ぎがあったと指摘。信用を回復…

分かれるフェイスブック株への評価

米欧の主要金融機関が27日、交流サイト(SNS)最大手の米フェイスブック株の投資判断や目標株価を一斉に発表した。。5月18日の新規株式公開(IPO)から40日経過し、株式の引き受け・販売に携わった幹事証券会社が調査リポートを発行できるようになったため。モル…

BRICsから逃げるマネー

投資家がブラジルとロシア、インド、中国のいわゆるBRICs諸国から資金を引き揚げており、これらの国の為替相場は少なくとも98年以降で最大の下落を演じている。これにより、世界の中央銀行から米プロクター&ギャンブル(P&G)に至るまでさまざまな投資家が損失…

物色意欲の弱い五輪関連銘柄だが

ロンドン五輪は7月27日に開幕する。あと1カ月余りに迫っている割には関連銘柄が物色されているという話はなかなか聞かれないが、五輪熱が高まるにつれて、関連銘柄の盛り上がりも期待できる。あらためて関連銘柄をチェックしておきたい。 08年の北京五輪の際…

東証1部の時価総額が回復基調

東証1部の株式時価総額が回復基調にあり、ほぼ7カ月半ぶりの高水準だ。昨年来の最低水準となる2011年11月24日の243兆2,602億円からは、2割近く増加した。2月以降は、世界的な金融緩和、円高修正などを背景に、主要株価指数が上昇し、つれて時価総額を押し上…

今週の山場はEUサミット

欧州情勢に一喜一憂する展開が続く外国為替市場。今月もっとも注目されたイベントのひとつであるギリシャ再選挙は、緊縮財政派の新民主主義党(ND)が勝利し、同じく緊縮財政に賛成する全ギリシャ社会主義運動(PASOK)と中道左派である民主左派(DIMAR)と連立を…

200年以上前の業績

日米欧に新興国を加えた20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)は19日、首脳宣言を採択して閉幕した。最大の焦点だった欧州危機の封じ込めに向けて、ユーロ圏諸国が政府債務と金融システム不安の切り離しなど「すべての必要な政策措置をとる」との文言を盛り込…

底堅い株価と不可解な円安

22日の東京株式市場で日経平均株価は反落し、終値は25円72銭安の8,798円35銭だった。前日の米ダウ工業株30種平均は、景気指標の悪化を背景に今年2番目の下げ幅にだったのに比べると底堅さが目立った。円相場が1ドル80円台まで下落したのが原因だが、株式市場…

国債偏重の悪弊

7日に発表された5月末の全国銀行(118行)の小切手や手形を抜いた実質預金残高は591兆円で68カ月連続の増加となった。貸出金残高は東日本大震災からの復興に伴う資金需要があり、前年実績比でわずかながら増加になっているものの、419兆円で、170兆円以上もの…

地場証券会社、厳冬期へ

株式市場の低迷に加え、高速化を競う最新のネット取引についていけず、事業に見切りをつける中小証券会社が増えている。業界団体の日本証券業協会(日証協)に加盟する証券会社は、08年末のピーク時から40社以上減少。「地場証券」と呼ぶ地域に根づいた老舗が…

古くて新しい石炭火力にも注目

原発事故以降、代替エネルギーへの関心は引き続き高い。株式市場でも太陽光発電や風力発電は物色テーマとして脚光を浴びているが、あらためて注目されているのが"古くて新しい"石炭火力だ。日本は世界で群を抜く技術力を持っており、関連7銘柄(住石ホールデ…

危険シナリオをいったん回避したギリシャだが

17日行われたギリシャの再選挙は、欧州連合(EU)や国際通貨基金(IMF)と合意した緊縮策を支持する新民主主義党(ND)が勝利を収め、緊縮策の撤回を求めていた急進左派連合(SYRIZA)は敗北を認めた。 全ギリシャ社会主義運動(PASOK)がどこまで本格的にNDのサポート…

企業の余剰マネーが銀行にダブつく時代

銀行が国債購入に傾斜する背景にあるのが、空前ともいえる規模の企業の余剰資金である。米欧の企業は、稼いだ金をリスクをとって設備投資に回すのを避け、銀行に預ける。一種の引きこもりだ。銀行からみると、預金が集まるばかりで融資は増えない。やむを得…

JPモルガンの茶番公聴会

米銀最大手JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は13日、20億ドルのトレーディング損失に関する上院銀行委員会の公聴会に臨んだ。 ティム・ジョンソン委員長(民主、サウスダコタ州)は冒頭、「今回の出来事に関する十分な説明は、…

大パニックに備える主要国政府・中銀

世界の主要国政府や中央銀行は17日に行われるギリシャの再選挙結果を受けて市場が大混乱やパニックに陥った場合に備え、協調して流動性供給策を講じる準備を進めている。ギリシャで緊縮策を支持する新民主主義党と大接戦を繰り広げている急進左派連合のツィ…

薄型テレビ価格下げ止まる

調査会社のBCNは13日、夏のボーナス商戦に向けたデジタル家電の市場動向分析を発表した。「地デジ特需」の反動などで値崩れが続いてきた薄型テレビは、単価の下げ止まりが顕著。在庫がだぶついていた30型台の生産調整が進んだことや、50型以上の大型機が普及…

スーパー業界の仁義なき食い合い(後編)

(前編から続く) もう一つ、食品スーパーを再編に走らせているのが、昨年の東日本大震災の影響だ。震災のあった11年度決算は、イオンとセブン&アイ・ホールディングスのツートップをはじめとして多くの小売業が増益や過去最高益を記録した。震災後のまとめ買…

スーパー業界の仁義なき食い合い(前編)

品質の確かなナショナルブランド品を地域最安値で提供する「高品質・エブリデーロープライス(常時低価格)」で消費者の支持を集め、首都圏で年商2300億円超、経常利益140億円を上げる有力スーパーのオーケー。その創業経営者である飯田勧社長の元をエブリデー…

LCC3社出揃う

全日本空輸とマレーシアのエアアジアの合弁会社「エアアジア・ジャパン」の初号機が11日午前、成田空港に着陸したが、それに先立ち、先月31日の0時からネット販売を開始した「片道5円の航空券1万席」が、その日の10時までに完売したそうだ。8月から運航開始…

スペインの資本増強に最低4兆円!!

欧州連合(EU)ユーロ圏17カ国の財務相は9日、財政・金融不安が高まるスペインの支援策を協議するため、緊急電話会合を開く。スペイン政府は会合に伴い、同日中にもEUに支援要請する見通し。これに先立ち、国際通貨基金(IMF)は8日、同国内の銀行に最低でも計約…

ギリシャの次の選挙も遠くない?(後編)

(前編から続く) 世論調査は、国民が5月の選挙でいったん怒りを爆発させた後、渋々ながらも2大政党支持に戻りつつあることを示している。とはいえ、まだはっきりと結果を占える状況とはなっていない。国民の間で旧連立与党に対する怒りが徐々に薄れ、大惨事が…

ギリシャの次の選挙も遠くない?(前編)

ユーロ圏債務危機の震源地ギリシャで今月17日に実施される再選挙では、緊縮財政路線を進める旧連立与党が、同国をユーロ圏離脱に追い込みかねない政策を訴える急進左派連合(SYRIZA)を打ち負かす可能性がある。だが同選挙での勝利が最終決着となる可能性は低…

最悪は1ドル72円台のシナリオ

ユーロ安・円高の流れが止まらない。6月17日のギリシャの再選挙が分岐点になり、ギリシャのユーロ離脱という破局のシナリオに向かうかどうかを皆が恐れてユーロを売っている。 焦点は、選挙で急進左派連合(SYRIZA)が勝利するかどうかである。万が一、多数の…

廃業や譲渡目立つ苦境の中小証券

株式市場の低迷に加え、高速化を競う最新のネット取引についていけず、事業に見切りをつける中小証券会社が増えている。業界団体の日本証券業協会(日証協)に加盟する証券会社は、08年末のピーク時から40社以上減少。「地場証券」と呼ぶ地域に根づいた老舗が…

西武HD、年内上場へ準備着々

西武鉄道やプリンスホテルを傘下に抱える西武ホールディングス(HD)の年内上場が有力視されている。筆頭株主だったコクドの持ち株比率を過小記載するなどの有価証券報告書虚偽記載事件で、04年12月に西武鉄道が上場廃止になってから7年半。グループを再編し、…

低金利の個人国債…5年前のお宝1.6兆円が向かう先

7月発行分の個人向け国債の金利が今週6日に決まる。足元で長期金利が一段と低下しているのを受けて、個人向け国債の金利は5年物で0.2%程度と極めて低い水準になりそう。かくいう小生も購入したという、今から5年前に発行された5年物金利は1.5%。今思えばお宝…

ダラダラ下げで買い場なしの9週連続安

株価の下落傾向に歯止めがかからない。1日の東京株式市場で日経平均株価は前日比102円安の8,440円と、心理的節目の8,500円を割り込んで終えた。5月の日経平均株価は978円(10%)安と10年5月以来、2年ぶりの下落率となったが、1日の下落によって週間ベースでも1…

ソニーは見捨てられたのか

ソニーの株価が下げ止まらない。日本を代表する優良銘柄だったはずが、いまや1,000円の大台割れをうかがう水準、株式時価総額も約1兆円まで減るなど、薄型テレビの価格下落のように“値崩れ"が続く。「ソニーの失われた10年」からの脱却策はあるのか。1日の東…

20年ぶりの9週連続安

東京株式市場で日経平均は3日続落。日経平均は終値で1月17日以来約4カ月半ぶりに8,500円を下回り、TOPIXは連日で年初来安値を更新した。スペインの大手銀行バンキア救済を巡り欧州債務不安が拡大するなか、ユーロ急落に伴う円高進行が嫌気され、主力の輸出株…