仕掛けるに ナンピン極めて 玉建てよ 仕負けた時に 苦労少なし

知っておきたい株の投資法の一つだ。買った株が値下がりしたとき、ナンピン買いをするなら、その銘柄の業績や過去の株価の動き、買うタイミングなど、よく見極めてから買うことだ。うまくいけば損を取り戻すのに、苦労は少なくて済むだろう…という意味だ。

改めて「ナンピン」とは…。漢字で書けば「難平」となる。この「難」は損のこと。「平」は平準化という意味だ。買った株が値下がりして含み損になっているとき、その下がった値で同じ株をさらに買い増して、平均買いコストを下げる、つまり損を平準化するということだ。
株価が上昇に上向けば、買いコストが下がっている分、利食いしやすくなるという理屈。これが「ナンピン買い」。下げたところを買うことから「ナンピン買い下がり」とも言ったりする。

といっても、ナンピンで成功するのは実は容易なことではない。それは、投資資金が無限大ではないからだ。ナンピン買いにつぎ込める資金が限られているというのに、つい焦って、その時期を誤りがちなのが人の常。資金をつぎ込んで買い増した分、含み損が拡大するというケースが少なくない。そして、本当の大底場面ではつぎ込む資金がないとくる。
だからこそ、逆にナンピンを戒める格言が多々ある。「ナンピンは手出し無用と心得よ」「下手なナンピン怪我の元」「下手なナンピンスカンピン」…。