仏オランド候補にドイツから反論

フランス大統領選の第1回投票で首位となった社会党のオランド候補が緊縮財政政策を批判したことに、ドイツから反論が相次いだ。

オランド候補は緊縮ばかりで成長見通しのない状況が、第1回投票で反ユーロを掲げる国民戦線のルペン党首が得票数を伸ばした理由だと指摘。「欧州はただ緊縮だけを押し付けることはできない」と語った。
これに対しドイツのメルケル首相は24日ベルリンでの会議で、「歳出削減が全ての問題を解決すると言っているわけではない」とした上で、そうは言っても「稼ぐ以上を費やすことはできない。一生をそのようにして生きることはできない。それは誰もが知っていることだ」と論じた。

ドイツのウェスターウェレ外相は、規律強化の財政協定は合意済みのもので選挙結果による再交渉はあり得ないと発言。メルケル首相率いる与党キリスト教民主同盟(CDU)のペーター・アルトマイヤー幹事長も24日、仏大統領選挙の5月6日の決選投票で誰が選ばれようと財政協定は実施されると言明した。
同幹事長はベルリンでのインタビューで、「オランド候補が歳出を増やし節減策を後退させると言えば、金融市場の信頼を失う」と警告。「われわれは基本原則を堅持し続ける。代替策は存在しない」と述べた。